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悩み事に専門家が答えます
お気軽にお電話ください
赤旗電話相談開設40周年 記念座談会(紙面を見る2018年8月25日付)
●「赤旗電話相談」は、7つの分野で相談を受け付けています。「法律」、「年金・社会保険」、「税金」、「子ども・教育」、「障害児教育」、「医療福祉」、「マンション・住宅」のテーマごとに専門家がお話をうかがいます。
●赤旗日刊紙の「くらしの相談室」、日曜版の「赤旗相談」欄で、相談内容を紹介しています。「丁寧な回答がわかりやすい」「いつも記事を切り抜いて活用している」など、読者からの感想がたくさん寄せられています。
●大規模災害などで被災された方が利用できる各種制度についての問い合わせは、法律、税金、年金・社会保険などの相談でお受けしています。
●お子さんやお孫さんの生活で心配なこと、気がかりなことがありましたら、「子ども・教育」「障害児教育」(次回11月8日)にお電話ください。匿名でもけっこうです。安心してお話しいただけます。乳幼児の健康・発達についての相談は、はがきで受け付けています。小児科医師が紙面でお答えします。
●10月の日程をお知らせします。変更もありますので、詳しくは「しんぶん赤旗」日刊紙と日曜版をご覧ください。
<10月の相談日程>
1日(水)●法律 |
弁護士/村﨑 修さん |
3日(金)●税金 |
税理士/松田 周平さん |
8日(水)●法律 |
弁護士/野口 景子さん |
10日(金)●年金 |
年金問題研究家/小川 健一さん |
14日(火)●法律 |
弁護士/鳥海 準さん |
15日(水)●マンション・住宅 |
弁護士/萩尾 健太さん マンション管理士/千代崎一夫さん |
17日(金)●子ども・教育 |
東京総合教育センター所長/児玉 洋介さん |
22日(水)●法律 |
弁護士/笹本 潤さん |
25日(土)●医療福祉 |
元医療ソーシャルワーカー/原 玲子さん |
29日(水)●法律 |
弁護士/杉野 公彦さん |
●9月の日刊紙と日曜版には、次のような相談の記事を掲載しました
<法律>祖母死去し相続放棄を検討、家の管理はどうなるのか?
<法律>遺産相続協議の手紙届く、どう対処したらいいのか
<マンション・住宅>防犯カメラの設置、気をつける点は?
<年金・社会保険>障害年金受け60歳で再婚、加給年金や老齢年金は?
<障害児教育・青年期の支援>ADHDで不安の強い娘、高校をどう選べばいいか?
<法律>相続まだの父名義の土地、息子は家を建てられるか
電話相談 とくとく情報 法律相談編
「法律って難しい」「裁判員に選ばれたら、どうしよう...」。そんな声をよく耳にします。赤旗電話相談では「法律だって分かりやすく」をモットーに、皆さんからのご質問に弁護士がお答えしています。しかし、回線は1本。そのため、法律相談は電話が殺到し、かかりづらくなっています。
係では、お急ぎの方は<法テラス(0570-078374)>を紹介しています。法的なあらゆる悩みに答える公的機関です。無料相談も行い、全国に相談窓口を設けていますので、ぜひご活用ください。
困り事・悩んでいること...お電話ください。お答えするのは、その道の専門家。弁護士、社会保険労務士、税理士、教育関係者、一級建築士やマンション管理士、元医療ソーシャルワーカーなど40人の専門家の皆さんです。相談項目は法律、年金・社会保険、税金、子ども・教育、障害児教育、マンション・住宅、医療福祉の各分野です。どんなご質問にも親身になって答えます。 |
◎くらしの相談室/法律/母が帰宅できなくなった、どうしたら母に会えるか
回答者/弁護士 野口景子さん
私は、高齢の母と2人で暮らしていました。ところが、兄が母を連れて出かけて以来、母を自宅に帰さず、現在の居場所も教えてくれません。どうしたら母に会えるでしょうか。(Y夫)
◇ ◇
野口 地域包括支援センターなど行政には相談しましたか。
―はい。母が、介護施設に入所したことまではわかりました。ただ、その職員が兄を説得しても、私には居場所を教えない、とかたくなな態度だそうです。
野口 お兄さんの住所地を管轄する家庭裁判所に、親族間の紛争調整調停を申し立ててください。中立的な第三者である裁判所を、間に挟んだ話し合いの場です。
―調停は相手に無視されることもある、と聞きますが。
野口 おっしゃるとおり、相手が呼び出しに応じない時は、話し合いができないため、調停の手続きは終了します。その後は、地方裁判所に「面会妨害禁止の仮処分」を申し立てます。
さまざまな手を尽くしても、あなたがお母さんと会うことをお兄さんが理由なく妨害しています。
裁判所がお兄さんに対し、「面会することを妨害してはならない」という仮の命令を出してくれる可能性があります。
まれなケースですが、同様の裁判例もあります。
―母に会うためにできる限りのことをやった上で、仮処分を申し立てるということですね。
野口 高齢になった親が子と会うことを妨害する「高齢者の囲い込み」は、最近注目されている問題です。相続争いの前哨戦となっていることもあります。
お母さんが認知症を発症している等の事情があれば、成年後見人選任の申立てを検討すべき場合もあるでしょう。
妨害の具体的状況次第では、お兄さんに対する損害賠償請求訴訟も検討する必要があります。
高齢者の権利擁護に詳しい弁護士に、詳しく相談することをお勧めします。
(9月24日付)