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2025年10月15日(水)

きょうの潮流

 日本被団協へのノーベル平和賞授与から1年。核兵器使用の生き地獄を体験し、「ノーモア・ヒバクシャ」を内外で訴え続けます▼授与の背景にあったのは、イスラエルなど核兵器を持つ国が2桁近くになるなか、国際的な危惧の広がりです。代表委員の田中熙巳(てるみ)さんが8日の全国代表者会議のあいさつで明かしました▼「ノーベル委員会はことし授与しようとしたのを、1年早めました。核保有国のロシアが核の脅しでウクライナを侵略するなど、本当に使う危険と恐怖があります。この世界の思いが、昨年のノーベル平和賞の受賞になりました」。受賞後、被団協への海外からの講演依頼が飛躍的に増えました▼核兵器の使用などを禁止する核兵器禁止条約は、2021年に発効し、署名・批准・加盟国は99カ国に広がりました。しかし、米国はじめ核保有国とその同盟国の参加はありません▼「人類がみんなヒバクシャになるのではないかという危機感でいっぱい」。核兵器全面的廃絶国際デーの9月26日、国連ハイレベル会合で田中聰司代表理事は、こう切り出して各国の政府代表に訴えました。「人類最後の日までの時間を示す終末時計は89秒しかなくなりました。鍵を握る核保有国のリーダーの皆さん、私たち被爆者と面談する機会を設けてください」▼被爆者の平均年齢は86歳を超え、いずれいなくなる時代が。田中熙巳さんは若い世代によびかけます。「願いと目標は核兵器の廃絶です。唯一の戦争被爆国の国民として、共に行動しよう」


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