2025年10月14日(火)
自民執行部 全員が「靖国派」
日本会議などの主要役員ズラリ
自民党の新執行部が、改憲右翼団体と一体の国会議員連盟=日本会議国会議員懇談会や神道政治連盟(神政連)国会議員懇談会に加盟するなど、全員が「靖国派」議員であることが本紙の調べで判明しました。(表)
しかも、同執行部の議員の多くが、両議連の主要役員に就任してきました。日本会議国会議員懇談会では高市早苗総裁が副会長、麻生太郎副総裁が特別顧問、古屋圭司選対委員長が会長をそれぞれ歴任。神政連国会議員懇談会では麻生氏が名誉顧問、古屋氏が副会長、有村治子総務会長が副幹事長をそれぞれ務めてきました。石破茂総裁(首相)のもとでは、党最高顧問だった麻生氏と党副総裁だった菅義偉氏(日本会議議連副会長)を除いて党執行部に両議連の主要役員がいなかったのと比べても異様です。
改憲右翼団体の日本会議や神政連は、日本の過去の侵略戦争を“アジア解放の正義の戦争”と美化し、戦後の世界秩序に挑戦する「靖国史観」の立場から、首相の靖国神社参拝などを要求し、ジェンダー平等や選択的夫婦別姓制度に反対する異様な主張を掲げています。両議連とも団体側の主張と軌を一にし、行動をともにしてきました。
新執行部では両議連に唯一加盟していない鈴木貴子広報本部長ですが、靖国派議連「みんなで靖国神社に参拝する会」が同神社の春と秋の例大祭に合わせて行っている集団参拝に、代理も含め毎回のように参加しています。
靖国派議連の役員や加盟議員が自民党の要職の多くを占める事態となったのは、閣僚在任中も靖国神社参拝を繰り返してきた靖国派代表格の高市氏が総裁となり、党の人事権を握った結果です。高市氏の総裁就任を受け、中韓両国のメディアや政府関係者は今後の日本との関係悪化への強い警戒を示しています。