2025年10月13日(月)
きょうの潮流
大学時代、春や夏、冬の長期休みに入ると行方不明になる学生でした。1990年前後の頃です▼当時、発足したばかりのJRは特定エリア内の鉄道・バスが乗り放題となる周遊券を発売していました。たとえば北海道なら、現地までの往復と道内全線の乗り放題で、有効期間は20日間。携帯電話などないので、1人暮らしの学生がいったん旅だってしまえば、帰宅するまで連絡が途絶えました▼お気に入りは、北海道や九州など。当時はエリア内の都市間を夜行列車が走っていたので夜行列車を乗り継げば宿泊代が浮いたのです▼91年夏のことです。例によって北海道のあちらこちらを鉄道で放浪していると、街角の家電販売店のテレビでニュースを見て驚きました。ソ連共産党の解散です。北の大地で忘れていた党派性が、急によみがえりました。日本共産党はどうするの? あのソワソワ感…▼9月2日早朝、夜行列車で稚内駅に着くと、いてもたってもいられず、公衆電話ボックスの電話帳で地元の共産党事務所を探し、路線バスに乗って「赤旗」日刊紙を買いに行きました。1面トップに大きく党常任幹部会の声明。「大国主義・覇権主義の歴史的巨悪の党の終焉(しゅうえん)を歓迎する」。期待通りの声明に心が躍りました。さすが日本共産党▼本紙日曜版の電子版が始まり、さっそく登録しました。今では日刊紙も含め、いつでもスマホさえあれば読めます。旅先でも出張先でも、電波さえ届けばどこででも。どうか気軽に手に取っていただきたい。