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2025年10月12日(日)

きょうの潮流

 実体は自民党と同じですよ―。公明党がまだ野党だった頃、田中角栄がこう話したことがあります。1984年の田中派の講演で「公明党は、いつか自民党と一緒になる。こういう性質の政党だ」(『自民党の魔力』)▼80年の社公合意をへて政策的にも自民党にすり寄っていた公明党の正体を見透かしていたかのように。その後、田中派の流れをくむ平成研究会を率いる小渕氏が首相だった99年に公明党は自民党と連立を組みました▼与党となることを追い求めてきた公明党と、権力基盤が揺らいでいた自民党との合従連衡(がっしょうれんこう)。当時の神崎代表はそれを「公明党は責任政党としての政治的リーダーシップを発揮するため」だと正当化しました▼それから四半世紀に及ぶ連立の歩みは自民党政治を支え、数の力で悪法を押し通す悪政の連続でした。平和・福祉の党の看板をなげすて、戦争する国づくりや消費税の相次ぐ増税、社会保障のきりすてに協力。「ブレーキを踏むそぶりだけ」「下駄(げた)の雪」とやゆされても権力にしがみつく姿を▼その党が、とうとう自民党を見限りました。連立離脱は、金権政治の無反省や物価高への無策をはじめ、極右・排外色の強まる高市・自民党と一蓮托生(いちれんたくしょう)ではこのまま沈んでいくだけとの思惑があったからか▼自公体制の崩壊によって今後、野党を取り込む動きが活発化します。しかし、庶民の生活とかけ離れていくばかりの自民党政治を延命するための存在は遅かれ早かれ、新たな「下駄の雪」になるだけでしょう。


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