2025年10月11日(土)
統一協会総裁を起訴
韓国 政治資金法違反などの罪
韓国の特別検察官は10日、統一協会(世界平和統一家庭連合)の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁を違法な政治献金を行った政治資金法違反などの罪で起訴しました。韓国各メディアが伝えました。
韓氏は9月23日に逮捕され、現在も拘束中。特別検察官は統一協会による一連の政界工作について、「宗教と政治は分離される」と定めた憲法に違反する「政教一致」国家の実現を狙った活動とみなしているといいます。
韓氏は2022年1月、大統領選(同年3月)に「国民の力」から立候補した尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏を支援するために、尹氏側近の国会議員に約1億ウォン(約1075万円)の違法政治資金を提供。同年1~3月にも複数の「国民の力」議員に約1億1400万ウォン(約1226万円)を渡したとされています。
尹氏が当選した後、韓氏は統一協会への便宜供与を目的に、尹氏の妻である金建希(キム・ゴンヒ)被告=あっせん収賄罪などで起訴=に高級バッグやネックレスなどを贈った請託禁止法違反の罪もあります。
これらの起訴事実のほか、特別検察官らの捜査チームは、韓国各地の統一協会地区長がそれぞれの担当地域で、「国民の力」の地域党組織に総額100億ウォン(約10億7500万円)を超える違法政治資金を提供した疑惑や、多数の統一協会信徒を「国民の力」に強制入党させた政党法違反疑惑を捜査中です。