2025年10月9日(木)
スルメイカ乱獲規制を
沿岸漁民連 漁獲可能量拡大に危機感
青森
![]() (写真)オンライン要請の参加者=8日、青森県三沢市 |
9月に水産庁が2025年漁期のスルメイカの漁獲可能量(TAC)総量を増枠したことを受け、青森県のJCFU全国沿岸漁民連絡協議会は8日、水産庁に対しオンラインで、安易なTAC増枠に反対し沿岸スルメイカ漁業経営の安定化を求める要請をしました。
近年スルメイカの漁獲量が減り、今期のTAC総量は当初、1万9200トンと1998年の制度開始以降最低でしたが、青森県八戸沖の太平洋側で漁獲量が増えていることなどから、水産庁は新たに6600トンの増枠を決定しました。
要請には、青森県三沢市の沿岸イカ釣り漁業者らが参加。TAC増枠は、大規模漁業による乱獲につながりかねないとして反対を表明し、現在最低水準にあるスルメイカの資源管理の観点から、沖合底引き網漁業などの規制強化など、根こそぎ取り尽くしてしまうような大臣許可漁業の規制強化を求めました。
漁業者は、全国的に水揚げ量が増えているのではなく、八戸沖で増えている根拠も不確かで、来年以降も取れるとは限らないと指摘。「全くイカが取れない状況が続く中、ようやく取れるようになったという状況です。沿岸漁民が生き残るために、力を尽くしてほしい」と訴えました。
要請には、日本共産党青森県議団、奥本菜保巳党三沢市議が同席しました。