2025年10月9日(木)
万博の運営費は黒字?
国費に付け替え 実際は大赤字
大阪・関西万博を運営する国際博覧会協会の十倉雅和会長は7日、「運営費が230億~280億円の黒字になる見込みだ」と発表しました。協会副会長の吉村洋文大阪知事も「大きな成果だ」と別の会見で強調しました。運営費予算1160億円に対し、チケット販売(黒字化ライン1800万枚)が2200万超となり、グッズなどの売り上げも好調としています。
しかし、運営費は警備費255億円や途上国出展支援240億円などを国費に付け替えており、それがなければ実際は大赤字です。小野平八郎副事務総長は「警備費には国費をもらっているので実際の収支はぎりぎりだ」と認めました。
黒字分については、大屋根リングの一部保存(展望台として活用)に充てることが検討されています。
建設費未払いの被害業者の救済に充てる考えはないかとの記者団の質問に、石毛博行事務総長は「契約当事者ではないので支払うことはない」と無責任な説明を繰り返しました。
一方、当初の約2倍に膨れ上がった建設費2350億円は、予備費(130億円)にも手を付け、残額68億円しかありません。大量発生したユスリカ対策費や会場撤去の追加工事などが計上されており、撤去費用も膨れ上がる一方です。