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2025年7月4日(金)

きょうの潮流

 「今回の選挙のキャッチコピーは日本人ファーストです」。参政党の代表が第一声で訴えていました。なぜ、この言葉を選んだか。それは日本人のくらしを守りたいからだと▼外国人を受け入れすぎたから、日本人の賃金が上がらない。外国人の犯罪が増えているから、日本の治安が悪くなる―。生活苦や政治への不満をあおりながら、排外主義をまぶしていく危険な主張です▼拍手する若者らがいる一方で、眉をひそめる人や困惑する外国人の姿も見かけました。時折うなずいていた学生は「国から大事にされていないとの思いが強く、共感できる訴えもある。でも、外国の人たちとは仲良くしたいし…」と戸惑い気味▼失政の矛先を外国人に向ける動きが表出しています。自民党は公約に「違法外国人ゼロ」を掲げ、国民民主党は「外国人に対する過度な優遇を見直す」と張り合うように。いずれも米国ファーストのトランプ政治に通じ、社会に分断を広げています▼人間の属性を冠した「○○ファースト」がいかに差別的か。「参政党調べてみた」のユーチューブ動画が拡散されている共産党の宮本徹前衆院議員は、この考え方にはファーストではないものがあって、人間は誰しも平等であるという根本の理念から逸脱すると指摘します▼外国人を敵視する排外主義は、やがて自分たちとは異なる思想や立場をもった国民に向けられ、国の滅亡に行き着くことは歴史の教訓です。こうした逆流とのたたかいこそ、国民を守ることにつながります。


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