2025年6月22日(日)
私が向き合う沖縄戦
「慰霊の日」前に開催
![]() (写真)語り合う(左2人目から右へ)上間、大白、豊永の各氏ら=21日、那覇市 |
沖縄戦から80年の「慰霊の日」が迫る中、トークイベント「わたしが向き合う沖縄戦」が21日、那覇市の沖縄タイムスホールで開かれました。コラム執筆プロジェクト「あなたの沖縄」が企画し、200人以上が参加しました。
琉球大学教授の上間陽子さん、漫画家の大白小蟹さん、新人作家の豊永浩平さんが、祖父母らから聞いた話を振り返りながら、沖縄戦と向き合う中での思いなどを語り合いました。司会を「あなたの沖縄」の西由良さんが務めました。
上間さんは、沖縄戦で激戦地を逃げ惑った女性に、「生理とかどうしていたんですか」と聞いたところ、「何でだろうね、ずっと止まっていたよ」との返事があったと紹介。子どもを抱いたまま数十キロも戦場をさまようなど、想像もできないほどの状況を身体性に引きつけて理解しようとしていると話しました。
豊永さんも「80年前のずっと前にあった、分かりにくいことでも個人的な痛みとかとリンクさせることで分かってくる、引き寄せられることあると思う」と述べました。
いずれ沖縄戦をテーマに漫画を描かなければと考えているという大白さんは、「沖縄を二度と戦場にしたくない。(体験者の人たちが)語りづらい戦争の記憶をなぜ語ってくれたかというと、私たちやさらに若い世代のためにだと思う。表現することを選んだ自分は、それをつなぐ役割を引き受けないといけないと思う」と語りました。