2025年6月20日(金)
G7共同声明
賛同の石破首相に抗議
与野党党首会談 田村氏「信用失墜する」
![]() (写真)与野党党首会談に出席する田村智子委員長(左から2人目)= 19日、国会内 |
石破茂首相は19日、与野党党首と国会内で会談し、16~17日に開催された主要7カ国(G7)首脳会議と、併せて行われた日米首脳会談について報告しました。日本共産党の田村智子委員長は、イランへの国際法違反の先制攻撃を行ったイスラエルに「自衛権」があるなどと擁護しイランを一方的に非難したG7の共同声明を批判し、声明に賛同した石破首相に抗議しました。
田村氏は共同声明について、G7が唱える「法の支配」「ルールに基づく国際秩序」はどこにいってしまったのかと批判。石破首相が共同声明に賛同したことに抗議したうえで、イスラエルがイランを先制攻撃した13日に岩屋毅外相が出した談話と全く違う立場だと指摘しました。
田村氏は、外相談話では岩屋外相が「イランの核問題の平和的解決に向けた外交努力が継続している中、軍事的手段が用いられたことは到底許容できず、極めて遺憾であり、今回の行動を強く非難する」と述べていたことを示し、「これが日本政府の立場だとサミットで主張したのか」と迫りました。石破首相は、日本政府の立場は外相談話の通りだが、G7はG7だと述べ、田村氏の「それでは日本政府が二重の立場を取ることになる」との批判に何ら答えられませんでした。
また田村氏は、トランプ米大統領がイランへの軍事介入について本格的検討を開始したとの報道に言及し「米国による直接の軍事介入となれば、これもまた国際法違反となり、中東と世界に計り知れない重大な否定的影響をもたらす。武力介入をやめるよう米国に伝えるべきだ」と要求。石破首相は明言を避けた一方、イランが話し合いのテーブルに着くことが重要だと述べ、イランへの責任転嫁に終始しました。
田村氏は「イスラエルの無法を擁護するトランプ大統領の顔色をうかがい、国際社会でアメリカ言いなりを続ければ、日本の信用が失墜する事態になる」と警告しました。