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2025年6月13日(金)

知りたい聞きたい 消費税減税(2)

なぜ「一律5%」がいいの?

インボイスの口実も消え去る

グラフ

 Q 「インボイス廃止のためには、一律5%の方がいいと聞いたけど、どういうこと?」

 A 消費税は、売り上げにかかる消費税額から仕入れにかかる消費税額を差し引いて、その差額を税務署に納税する仕組みです。これまでは、売上額や仕入れ額を記載した帳簿が整っていればよかったのに、23年10月からは、仕入れの際に仕入れ先から受け取ったインボイス(消費税の領収証のようなもの)を保存しておかないと、仕入れ分の消費税を差し引くことができなくなりました。インボイスは、国税庁に登録した課税事業者しか発行できないため、これまでは免税業者だった年間売り上げ1000万円以下の零細な事業者や、フリーランスで働く人までが、課税事業者にならなければなりません。

 インボイス制度が導入され、個人事業者(フリーランスを含む)も、200万人あまりがインボイス発行事業者として登録しました。その結果、それまでは年間110万件前後だった個人事業者の消費税の確定申告件数が、図のように2倍近くにまで増えています。これまでは消費税の負担がなかった人に、過酷な増税がのしかかっています。低所得者を苦しめるインボイスは、ただちに廃止すべきです。

 10%と8%という複数の税率があることが、政府のインボイス導入の口実となっています。一律5%にすれば、この口実は消え失せます。食料品ゼロ税率となれば逆に、10%、8%(新聞)、ゼロ%(食料品)と、さらに税率が複雑になり、インボイスの押し付けがますます強まるおそれがあります。(つづく)


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