2025年6月10日(火)

自民、裏金１３議員公認予定

参院選　無反省ぶりあらわ

　自民党派閥の裏金事件で、参院政治倫理審査会は４日、昨年春以降に審査会で弁明してきた現職参院議員について、「政治的、道義的責任がある」と全会一致で議決、同日夜の各局のテレビニュースも報じました。このうち、１３人が７月の参院選に自民党公認で立候補を予定しており、同党の「政治とカネ」への無反省ぶりを改めて示しています。（藤沢忠明）

　議決されたのは、山谷えり子元国家公安委員長、橋本聖子元五輪相、森まさこ元法相ら２９人。昨年３月に出席した世耕弘成前参院幹事長は、同年１０月の総選挙でくら替え当選したため議決対象から外れました。

　２９人のうち、夏の参院選で改選を迎える議員は、橋本、森両氏を含む１３人です。（表参照）

　４日の審査会では、２９人の弁明について、自民党の佐藤正久議員でさえ、「疑念を払拭できるまでに至っていない点で不十分だ」と指摘せざるをえないほど、裏金事件の真相解明はほど遠いものがあります。

　日本共産党の山下芳生議員は審査会で、「自民党全体が真相解明に背を向け、幕引きを図ろうとしている」と指摘しました。裏金に関与した議員の責任を明らかにすることなく、公認する石破茂首相、自民党の姿勢が参院選で厳しく問われることになります。

　同時に参院選で、西田昌司（京都）、堀井巌（奈良）、宮本周司（石川）の３裏金議員を推薦する公明党も説明責任があります。