2025年6月2日(月)
きょうの潮流
「誇りに思います」「この記事を語って読者を増やしています」。喜びの声が次つぎと。「しんぶん赤旗」の「報道の自由賞」受賞に反響が広がっています▼この賞は10年前、創立70周年を迎えた日本外国特派員協会が創設。当時日本は報道の自由度ランキングで180カ国中61位でした。フリーランスの記者や外国メディアに対する差別、秘密保護法の制定、さらに閉鎖的な「記者クラブ」の弊害などを背景にして▼「とても役にたっていますよ」。授与式はなごやかな雰囲気につつまれ、小木曽陽司・赤旗編集局長ら本紙からの出席者に温かな声が寄せられました。韓国の報道関係者は「日本のメディアはどこかおかしいと思っていたけど、あなたがたの話を聞いてよくわかった」と▼受賞スピーチでは、今回の授賞理由となった自民党の裏金をめぐる一連の報道をはじめ、時の政権を直撃してきたスクープがなぜ「赤旗」にできて、大手メディアにはできないのか。それを解き明かしました▼「どんなタブーもなく、権力に対する遠慮や気兼ねもない。日米同盟絶対や財界・大企業中心という『政治のゆがみ』に正面から切り込む立場をもっている」。それは日本共産党の機関紙だからこそできる―▼日本の新聞の原点は政党機関紙や政論新聞でした。政治や社会の問題を大いに論じる。その伝統は、本紙に受け継がれています。授賞理由には「権力者を追及するジャーナリストとしての誠実さを示してきた」とも。その激励を胸にこれからも。