2025年5月28日(水)
教員持ちコマ数減賛意
参院委 吉良氏質問に全参考人
![]() (写真)質問する吉良よし子議員=27日、参院文科委 |
参院文教科学委員会は27日、教員給与特別措置法(給特法)改定案の参考人質疑を行いました。日本共産党の吉良よし子議員が、先生の長時間労働を改善させるために授業の持ちコマ数を削減し、基礎定数を増やすことを尋ねたのに対し、4人の参考人全員が賛意を示しました。
福島市教育委員会の佐藤秀美教育長は「教員を増やし持ち時数を減らすことは重要だ」と述べ、全国連合小学校長会の植村洋司顧問も「小学校の持ち授業数の多さは大きな課題であり、先生の定数改善は必要だ」と答えました。
教育研究家の妹尾昌俊さんは、持ちコマ数の削減と上限の設定も賛成だとして「先生たちのゆとりは子どもの学習環境にも重要だ」と話しました。
法案は、労働者の長時間労働に対して残業代を支払う労働基準法の制度から、教職員の適用除外を続けるというものです。吉良氏は、適用除外を改めることが行政側に対し、教員定数を増やすインセンティブ(誘因)になりうるかと質問しました。
日本大学の広田照幸特任教授は「残業代を支払う仕組みにすれば仕事を減らし先生の数を増やした方がいいとなる」と応じました。
吉良氏は、改善する教員定数の総数を6600人予定しているとの阿部俊子文科相の答弁について、全国約3万の小中学校に行き渡らない上、ほとんどが加配定数だという問題があるとして評価を尋ねました。
広田氏は「(先生の)自然減を食い止めるために、万単位で積み上げないと長時間勤務を構造的に改革できない」と指摘しました。