2025年5月22日(木)
憲法生かす国民的共同へ
参院憲法審 仁比議員が主張
![]() (写真)発言する仁比聡平議員=21日、参院憲法審 |
参院憲法審査会が21日に開かれ、各党の意見表明が行われました。日本共産党の仁比聡平議員は、戦後80年の日本国憲法に基づく日本社会の歩みに反した自民党政治に対して、憲法を生かす国民的な共同を呼びかけました。
仁比氏は、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中熙巳代表委員の、日本政府が一貫して被爆者への国家補償を拒んでいるとの発言を引用。自民党政治が「戦争の被害は受忍せよ」と誤った立場を改めず、5年間で43兆円もの大軍拡や日米軍事一体化を進めていることは「日本国憲法の平和原則を根底から覆す暴挙」だと断じました。
米トランプ政権が国連憲章と国際法を無視し、各国の経済主権を侵害するなど世界の信頼を失うもと、「日米同盟絶対」は「米国とともに世界から孤立する道だ」と述べ、日中両国の「互いに脅威にならない」という合意を生かすなど「対話と外交の力で戦争の心配のない東アジアをつくろう」と呼びかけました。
同性婚の実現は喫緊の憲法問題で、特定の家族観の押しつけはもはや許されないと強調。家制度で夫婦同姓を強制した明治民法の期間は49年とわずかなのに対し、戦後民法のもとでは家制度が廃止され、氏名は人権であることが大前提だと指摘しました。法制審議会が選択的夫婦別姓制度を答申してから来年で30年だと述べ、党派を超え、根深い家父長制的な固定観念を乗り越えてジェンダー平等社会を実現しようと呼びかけました。