2025年4月27日(日)
主張
5・3憲法大集会
未来ひらく共同今こそ大きく
「未来は変えられる!2025憲法大集会」が5月3日に東京・有明防災公園で開かれます。
今年は戦後80年、被爆80年です。日本の侵略戦争で、アジアの人々2000万人以上、日本国民310万人以上が命を失いました。1947年5月3日に施行された日本国憲法は、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し」、「国権の発動たる戦争」も「武力による威嚇又は武力の行使」もせず、そのための戦力も持たないと宣言しました。
■憲法守り、平和へ
しかし、自民党政治のもとで、この決意に真っ向から反し、アメリカ言いなりで「戦争する国づくり」がすすんでいます。いまこそ憲法を生かした平和外交へ政治を転換するときです。
石破茂内閣は、2022年に閣議決定された「安保3文書」にもとづき5年間で43兆円(GDP比2%)という大軍拡をすすめ、今年度の軍事費は8兆7千億円と過去最高を更新しました。
目立つのは、他国領土に撃ち込むことができる長射程ミサイルなど、違憲の「敵基地攻撃」のための兵器です。西日本や南西諸島などでは自衛隊の増強がすすみ、沖縄の離島では戦場になることを想定して12万人もが本土に避難する計画がつくられています。
いま必要なのは、憲法の平和理念に立脚した外交をすすめ、対話と包摂で東アジアを戦争の心配のない地域にしていくことです。また日本が核兵器禁止条約に参加し、核兵器廃絶の先頭に立つことは、憲法の精神を生かす道です。
自民、公明、国民民主、維新などの改憲勢力は、衆議院で改憲発議に必要な3分の2の議席を失ったいまも、憲法審査会などで明文改憲をめざして執拗(しつよう)な策動を行っています。国民は改憲を求めておらず、改憲の企てはきっぱり断念すべきです。「憲法大集会」はこの国民の声を示す場です。
■国民の運動の力で
国会で改憲勢力が3分の2を占めたもとでも、国民は明文改憲をいっさい許しませんでした。国民のなかには憲法を守り、生かそうとする運動が根強く定着しています。
5月3日には、全国各地で憲法集会が開かれます。パレスチナ問題を取り上げる(神奈川)、沖縄と連帯して憲法を考える(愛知)、高校生が歌や音楽でアピール(広島)、地域に密着した平和パレード(川崎・多摩区)など豊かで多彩です。「憲法9条の碑」運動も各地に広がり、ことしは5月3日に6カ所建設されます。
いま各地で取り組まれている大軍拡反対署名は、大軍拡や戦争準備に反対するとともに、「憲法にもとづき平和的生存権を実現する政治」を求める運動です。
未来は変えられます。その力は国民の世論と運動です。市民と野党の共闘の再構築を追求しましょう。これまでも「5・3憲法集会」は、憲法を生かし政治を変える共同を広げる機会になってきました。自公政権が行き詰まるなか、その役割はいよいよ重要です。