2025年4月27日(日)
米軍F35 駐機最長
19年度以降で
高知空港1カ月超
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エンジン修理のため3月下旬から高知空港に駐機している米海兵隊岩国基地(山口県)所属のF35Bステルス戦闘機が、今月25日で1カ月がたっても修理が続いています。過去6年に提供区域施設外に着陸した米軍機の中で、最も滞在期間が長くなったことが分かりました。
同機は3月25日に高知空港に「予防着陸」し、今月26日時点で33日間とどまっています。防衛省によると、2019年度以降で米軍機が民間空港や自衛隊基地、民有地への着陸は計53回ありましたが、駐機した期間は今回が最長です。
![]() (写真)高知龍馬空港で修理が続いているF35Bステルス戦闘機=18日(高知民報提供) |
米軍はエンジン部分に巨大なテントを立てて覆っており、エンジンを交換しているとみられます。交換作業は時間がかかるため、さらに長期間駐機する恐れがあります。米軍機は日米地位協定第5条を根拠に民間空港を利用し、本来なら請求される駐機料を免除されます。
市民団体「郷土の軍事化に反対する高知県民ネットワーク」は、今回の長期間の駐機がなし崩し的な軍事利用につながると指摘。「高知空港の軍事利用化は許さない」と訴えています。
政府は、航空自衛隊新田原(にゅうたばる)基地(宮崎県)にF35Bを約40機配備する計画です。鹿児島県・馬毛島での基地建設の遅れを理由に、同基地で垂直離着陸訓練を行う狙いで、今回のようなエンジントラブルなどの事故が起こる危険があります。