2025年4月24日(木)
「赤旗」差別の根拠ない
辰巳氏 万博取材“全面許可を”
衆院経産委
日本共産党の辰巳孝太郎議員は23日の衆院経済産業委員会で、大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会が、「しんぶん赤旗」に対し記者会見のみの限定的な取材を認めたことをめぐり、「赤旗」を差別する根拠がないことを協会の取材ガイドラインに基づき追及し、「恣意(しい)的判断だ」と批判しました。
協会は、万博会場での取材に必要なAD証(関係者通行証)について、入場期間が1カ月以上は通期パス、1カ月未満は有効期間の指定が必要なデイパスをそれぞれ取材者の申請に基づき発行しています。しかし「赤旗」には週1回行われる記者会見に出席するためのデイパスしか発行を許可していません。
辰巳氏が理由をただすと茂木正国際博覧会統括調整官は、AD証発行の対象となる「報道機関」「フリーランス」「インフルエンサー」「その他」の分類のうち、政党機関紙の「赤旗」は「その他」に該当することに基づき同協会が判断していると答えただけでした。
辰巳氏は、取材ガイドラインにはどちらのパスにするかは取材機関の判断で申請できると記載しているとして、協会が恣意的に「赤旗」に対し差別的な扱いをしていると強調。経産相として通期パスを認めるよう協会に求めるべきだと要求しました。
武藤容治経産相は、政党機関紙は報道機関とは取り扱いが異なり「差別とは考えない」と強弁しました。
辰巳氏は、報道機関としていないフリーランスやインフルエンサーには通期のパスを発行しているのではと反論しました。「赤旗」の取材許可には2005年の愛知万博などで取材が許可された実績の確認が必要とされる一方、当時の実績がない「インフルエンサー」には取材を許可するなどの矛盾を指摘。協会に都合のいい報道だけに取材を認めることになりかねないとして、「赤旗」への全面的な取材許可を求めました。