2025年4月12日(土)
10基地PFAS目標値超
自衛隊 塩川氏に防衛省答弁
![]() (写真)質問する塩川鉄也議員=9日、衆院内閣委 |
発がん性などが指摘される有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)を巡り、防衛省は9日の衆院内閣委員会で、自衛隊10基地で国の暫定目標値(1リットルあたり50ナノグラム)を超えていたことを明らかにしました。日本共産党の塩川鉄也議員の質問に答えました。
防衛省が今年3月までに基地内の水源を調査。目標値を超えていたと明らかにしたのは、陸自の小平(東京都)、東立川(同)、伊丹(兵庫県)、大久保(京都府)、宇都宮(栃木県)各駐屯地、空自の岐阜(岐阜県)、芦屋(福岡県)、府中(東京都)、新田原(宮崎県)各基地、山田分屯基地(岩手県)です。最も多かったのが芦屋の2800ナノグラムで、目標値の56倍に達しています。
また、塩川氏は上水に使用している地下水がPFASに汚染された栃木県下野市は、水源井戸や浄化施設等の経費への支援を要望しているとして、対応をただしました。国土交通省は新たな水源井戸については財政支援可能としつつ、浄化施設については給水人口の要件が5万人未満となっており、下野市は対象外だと答弁しました。塩川氏は、下野市の給水人口は約5万7000人だと指摘し、「それで要件から外れて、被害を受けている住民に水道料金という形で負担を転嫁するのはおかしい」と強調しました。
塩川氏は、宇都宮駐屯地や北宇都宮駐屯地が汚染源の可能性があると述べ、北宇都宮では、専用水道がありながらも使用していないという理由で調査が行われていないことを確認。両基地でPFOSを含む泡消火薬剤の保管・使用実績や土壌調査を求めました。