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2026年11月8日

ICAPP第13回総会「ソウル宣言」(要旨)

 アジア政党国際会議(ICAPP)第13回総会で採択された「ソウル宣言」の要旨は次の通りです。


 1 総会の開催 83政党の代表がソウルに集まり、「変容する世界における信頼の再構築」をテーマとしてICAPP第13回総会を開催した。

 2 基本原則の再確認 国家主権、領土保全、政治的独立と平等、内政不干渉、国際法の尊重、紛争の平和的解決、合意形成を、平和・安定・和解の基盤として改めて確認した。

 3 共通する危機認識 地政学的緊張、民主的制度への圧力、気候変動、AIなどの急速な技術進歩が進むなか、国家間、市民と制度の間、国際公約の履行能力に対する信頼の低下を共通課題と位置付けた。

 4 地政学的緊張の緩和と対話 地政学的な競争が激化し、各国が互いを疑念や脅威の観点から捉える傾向が強まり、地政学的な分断が開発その他の共通課題に関する国際協力を弱めていることに、重大な懸念を示した。特に、国際関係における一方的な行動、武力の行使または武力による威嚇、国際的義務の選択的な順守が、国際法秩序に対する信頼を損ない得ることを懸念した。国際法および合意された規則は、大小を問わずすべての国家によって一貫して尊重されなければならず、意見の相違は、強制や対立ではなく平和的手段によって解決されるべきであると強調した。国連憲章の原則を堅持する決意を再確認し、一方的行動、武力による威嚇、国際義務の選択的履行は国際秩序への信頼を損なうとして、国連憲章と国際法の一貫した尊重を求めた。人道支援、復興、危機管理、信頼醸成、調停、平和的紛争解決を強化し、対立する国や政党の間でも対話経路を維持することを重視した。政党とその地域ネットワークが、多国間主義を擁護し、分断を乗り越え、世界が競合するブロックに分かれて固定化するのを防ぐうえで果たし得る重要な役割を認識した。

 5 民主的ガバナンスと生活改善 民主主義は選挙だけでなく、法の支配、透明性、説明責任、包摂的参加、基本的権利、平和的な意見対立の処理によって支えられると確認した。分極化、汚職、偽情報、不信に対応するため、市民・女性・若者の参加、責任あるデジタル活用、プライバシーと情報の健全性の保護を促した。さらに、貧困、不平等、失業、教育・医療格差の改善と、包摂的で持続可能な発展のための国際協力を求めた。

 6 気候危機への公正で具体的な行動 ネパールおよび中国ヒマラヤ地域の洪水・地滑りを踏まえ、気候危機を緊急かつ深刻な現実と認識した。脆弱(ぜいじゃく)な国・地域への公平な支援を重視し、先進経済諸国・地域に対して排出削減、公約履行、利用しやすい気候資金、技術協力、防災・減災、損失と損害への支援を求めた。気候危機への対処において信頼を再構築するには、国際会議で宣言を繰り返すのではなく、即時かつ具体的な行動が必要であるとの見解を共有した。観測網・早期警報への投資、衛星データやAIの責任ある活用、越境・地域協力の強化を提唱した。

 7 人間中心で責任あるAI・技術ガバナンス 人工知能(AI)その他の急速に進歩する技術が、経済発展、保健、教育、行政、科学の進歩に多大な恩恵をもたらし得る。一方で、雇用、プライバシー、偏り、偽情報、ディープフェイク、サイバー安全保障、軍事利用などのリスクは、深刻かつ最も懸念を生じさせている。高リスクAIに関し、相互運用性のある原則および最低限の安全措置の整備に向けた国際協力を奨励した。これには、適切な透明性、説明責任、安全性試験、データ保護、および人間による実効的な監督が含まれる。また、教育、デジタルインフラ、能力構築、技術アクセスへの協力により技術格差の縮小を目指す。

 8 共同の決意 四つの課題は相互に関連し、単独の国家だけでは解決できないと確認した。国際法の尊重、責任ある指導力、包摂的で強靱(きょうじん)な制度、公約の履行、継続的な対話と協力を通じ、政党が政府・議会・市民を結ぶ役割を果たし、平和で公正、持続可能かつ人間中心の未来を追求する。

 9 謝意と次回総会 総会の共催・支援に携わった関係者へ謝意を表し、2028年にベトナムでICAPP第14回総会を開催する提案を歓迎した。