日本共産党の田村智子委員長が「歴史の岐路 希望の明日を切り開く生き方を」と題して行った党創立104周年記念講演は大きな反響を呼び、各地で入党者も相次いでいます。その記念講演の特徴と魅力は―担当記者で話し合いました。
歴史的視野から“四つの岐路”を明らかに
(写真)長野市で開かれた田村智子委員長の記念講演の視聴会=18日
A 講演を聞いて「キーワードの『歴史の岐路』が単なる標語ではなく、胸に響いた」という感想があった。福島市の集まりでは、「歴史の岐路」の話が分かりやすく力がわき「講演の内容でグループ懇談が盛りあがった」という。
B 記念講演では、(1)国連憲章に基づく平和の国際秩序(2)公布から80年の節目の日本国憲法(3)暮らしと経済(4)資本主義というシステムについて、歴史的視野をふまえ、それぞれがいま、どういう岐路にさしかかっているかを明らかにしている。
C 世界と日本の政治的対決点もくっきりわかる形となっている。
D 戦後世界の国々は国連憲章を守ることを共通の約束として歩んできたが、トランプ米政権があからさまに国連憲章・国際法を破り捨て「力による支配」への歴史的大逆行の危険が生まれている。「平和の国際秩序をつくる道か、形骸化を許すのか」という「歴史の岐路」だよ。
E 憲法9条のもとで築かれた「平和国家」の原則が自民党政治によって次々壊され、いま高市政権がその動きを加速させている。ここでも「憲法9条を壊してしまうのか、それとも憲法9条を生かして平和をつくる道を歩むのか」という岐路だ。
B その高市政権は国民の暮らしはそっちのけで、空前の規模の大企業へのバラマキと「防衛と経済の好循環」=経済の軍事化という「無謀で危険な道」を進もうとしていることを告発した講演には、驚きと怒りが相次いだ。
D 戦後日本の経済は「大企業中心」という一貫した特徴とともに、「軍事費GDP比1%」の枠の中で経済成長をとげてきた歴史があるからね。
C しかし日本に大軍拡を迫るアメリカと財界の意向をくんで軍事で経済成長をめざすという物騒なことを公然と掲げた内閣は高市政権が初めてだ。
A 「資本主義というシステムをこのまま続けていいのか」を巡る提起は文字通り「人類史的岐路」という射程で問題を論じている。
“危険性”を厳しく告発し、「希望の道」を示す
E 「それぞれの岐路で危険性と同時に、希望が語られていたのがよかった」という感想は、講演のもう一つの特徴と魅力を示している。
A 日本共産党第8回中央委員会総会決定は「危険」と「希望」の両面から情勢をとらえることを指摘しているが、その視点が講演でも貫かれている、アメリカの同盟国からも、グローバルサウスと呼ばれる新興国や途上国からもイラン攻撃に「国際法違反」と批判が広がり、トランプ政権の国際的孤立が深まっている。さらに帝国主義の心臓部で、米民主的社会主義者(DSA)が伸長するなど、平和と進歩の希望ある流れが力強く発展し、その流れと日本共産党との連帯が太平洋をはさんで始まっている。「胸躍る思いで聞いた」という感想も多い。
B 高市政権の「戦争する国づくり」に立ち向かう、新しい市民運動がわきおこっているのも大きな希望だ。田村さんは、市民や若い世代が自主的に国会前や全国各地でデモ行動に立ちあがり、「戦争反対」「憲法守れ」と声を上げる姿を伝え、「政治を動かす力はここにある」と喝破した。日本共産党が「戦争する国づくり」に断固として立ち向かう国会論戦を繰り広げ、市民の運動を励まし、国民多数派を結集しようとしているからこそ言える。
C 高市政権の大企業と軍事費の二つのバラマキ政策に市場からは「赤信号」がともる。物価高騰に無策であることが白日のもとにさらされ、暮らしと営業を守れという日本共産党の論戦が、暮らしと日本経済の希望となっている。
D さらに資本主義というシステムは、目のくらむような貧富の格差を拡大させ、地球的規模での深刻な気候危機など人類の生存の自由さえ脅かしている。資本主義を乗り越えた未来社会への展望を多くの人々が模索している。世界でも日本でもマルクスと『資本論』への「ブーム」ともいうべき注目が高まっている。(つづく)

