総選挙では、各党が消費税減税を主張しており、その財源問題が大きな焦点となっています。各党がまともな財源案を示すことができないなか、消費税の5%への減税を訴える日本共産党は、大企業と富裕層への行き過ぎた減税や税の優遇をやめて財源をつくることを提案。他党党首も「筋が通っている」と認めるなど、論戦をリードしています。
「公正な税制と一体で消費税の減税を」―。公示前日26日の党首討論で日本共産党の田村智子委員長は「安倍政権のときに消費税を2回上げ、その間に法人税は7回も下げた」と指摘。「大企業のところだけでも(法人税を)もとに戻す。あるいは富裕層、大株主にきちんと課税する」と述べ、利益に応じた負担を求めるよう提案しました。
これに対し、日本維新の会の藤田文武共同代表は「私たちと政策観は違うが、大企業・金持ちからがっつり取ろうと財源を明示していることは筋が通っている」と反応。昨年の参院選では、消費税廃止の財源を国債に頼るとしていた参政党の神谷宗幣代表も法人税減税の見直しに言及し、共産党の提案と認めています。
一方、総選挙では各党が消費税減税を公約に掲げているものの、財源を巡って迷走しています。
自民党は、食料品を2年間に限って消費税の対象にしないとしたものの、公約では「検討を加速」というだけです。
25日の党首討論では、高市早苗首相が実施時期について突然、「(2026)年度内」といいだしたものの、田村委員長から26年度実施ならば、ただちに予算審議が必要だと迫られ、他党からも予算案を出し直すのかと指摘されると回答不能に。27日の日本記者クラブの党首討論会では、「内閣総理大臣」と「総裁」を都合よく使い分けて実施時期をあいまいにしたうえ、財源も示しませんでした。
しかも、高市首相は公示後、街頭演説で消費税減税にまったくふれません。ある自民党議員は、財源について「不明確だ」と認めたうえで、「(首相が)公示日に言及を避けたのは、争点化を避けたい、別の争点でたたかいたいということではないか」と話します。
一方、食料品の消費税ゼロを掲げる中道改革連合は、政府ファンドを創設し、国の資産を運用して財源を生み出すとしています。しかし、資産運用は市場の動向に左右されます。26日の党首討論では「安定的に続くシステムになり得るのか」との疑問が相次ぎました。
大企業・財界優先という自民党政治の根本のゆがみに切り込むことを避けては、消費税減税の財源を考えることはできません。

