秋も深まった11月半ば、東京・新宿中央公園でのこと。よりよい保育を求めるパレードの出発前、路上にぬいぐるみや人形を並べスマホを向ける人がいました▼TikTokで動画を配信する「保育士よんくん」です。東京都内の保育園で働きながら保育士の配置基準改善を訴え、すでに100本以上をアップ。並べていたのは、その大切な仲間たちでした▼保育現場でありがちな場面を想定し、保育士を増やす必要性を訴える動画のキャスト。こけし、カエルの置物、お釈迦様(しゃかさま)もいます。「人間の子どもでやるわけにはいかないので、この子たちにがんばってもらっています」▼1歳児6人を保育士1人という配置基準通りで保育中に、地震が発生。「みんな起きて!」と子どもたちを抱き寄せて、寝ている子には「起きて」と声をかけます。「そうだ、避難靴履かせなきゃ」と、次の行動に移りながらさらに「起きて起きて!」と声をかけ続けていると、給食室で火事が起きてしまいました。急いで、寝ている子どもをおんぶしようとしましたが…。1人での避難行動は無理でした▼「『量から質へ』世界水準の保育士配置基準をめざすアンケート」結果発表の記者会見にも、参加しました。“子どもたち”をおんぶし、抱っこしながら自らの保育体験を訴える場面をライブ配信しました▼残念ながらテレビ局の姿はありませんでしたが「自分たちで配信を広げよう」と視聴者に呼びかけたよんくん。「まだまだ負けない! もう1人保育士を!」
2025年12月2日

