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2025年12月2日

健康保険証 きょう期限切れ

来年3月末まで利用可

 これまで国民皆保険を支えてきた従来の健康保険証は2日で期限切れとなりました。「マイナ保険証」の活用による社会保障費削減を狙う財界の要求に政府が応じたもの。しかし、「『マイナ保険証』の強制を許すな」との国民の世論と運動で、「マイナ保険証」がなくても、申請なしで交付される「資格確認書」で今後も保険診療を受けられます。また、来年3月末までの暫定措置として、従来の保険証でも医療機関の窓口で医療費10割負担を回避できます。

マイナ強制許さぬ運動を

 保険証は、国民皆保険が成立した1960年代から、いつでも、だれでも、どこでも安心して医療を受けられる身分証明書として国民に親しまれてきました。

 一方、財界が要求するマイナンバーカードの普及を狙う政府は2022年10月、医療現場の意見も聞かずに突如として保険証の廃止と「マイナ保険証」への“一本化”を表明。しかし、さまざまな個人情報をひも付けし、情報漏えいの危険もあるマイナンバーカードへの国民や医療関係者の不安や不信も強く、“一本化”は厳しい批判を浴びました。

 医療機関では現在でも「マイナ保険証」の読み取りができないなどのトラブルが続出しています。マイナンバー制度を巡り政府による個人情報のずさんな管理も明らかになったことから国民の不信は根強く、「マイナ保険証」の利用率は37・14%と低調です。

 また、「マイナ保険証」を持っていない人への対応が必要となり、政府は従来の保険証にそっくりな資格確認書を申請がなくても交付する方針への転換を余儀なくされました。

 政府は「マイナ保険証」への“一本化”をうたっていますが、医療現場では「マイナ保険証」だけでは解決しない場面が多く、“一本化”など不可能です。保険証の廃止や期限切れにともない医療現場が混乱する事態は今後も避けられません。

 取得が任意の「マイナ保険証」の強制を許さず、少なくとも従来の保険証の利用を来年4月以降も認めさせる運動が求められます。