(写真)上野賢一郎厚労相に質問する田村貴昭議員=28日、衆院厚労委
日本共産党の田村貴昭議員は28日、衆院厚生労働委員会で、上野賢一郎厚労相が政治資金を個人の趣味など私的流用した疑惑を追及しました。
田村氏は上野厚労相の2023年度分の政治資金収支報告書で、「打ち合わせ飲食代」の名目でスナックなど飲食店を中心に27件の支出があるが、報告書の項目区別は「会議費」となっていると指摘。「お酒を提供し、他の客もいる場で行う『会議』が『会議』といえるのか」と追及しました。上野厚労相は「法にのっとり適切に記載している」と強弁。田村氏は上野厚労相の地元の滋賀県議会では政務活動費の「会議・会合等の開催に伴う飲食経費」は「原則不可」としていると強調しました。
さらに上野厚労相が滋賀県長浜市の「長浜茶道愛好会」への「会費」として1万1800円支出しているが、同会会長が「しんぶん赤旗」の取材に、「政治活動でなく趣味としてお茶会に来られている」と語っていると指摘。「私的流用にあたるのではないか」とただしました。上野厚労相は「地域交流の面から計上した」と弁解しました。
田村氏は、歌手のファンクラブや力士をねぎらう打ち上げ会への支出も示し、「趣味と政治資金を混同している」と批判。政治資金に詳しい神戸学院大学の上脇博之教授の「私的な飲食代を会議費として支出したのならば、虚偽記載罪に問われることにもなる」との発言に触れ、「改める考えはないか」と迫りましたが、上野厚労相は「法にのっとり対応している」との答弁を繰り返しました。

