2025年6月21日(土)
農業の収入保険は差し押さえ禁止財産に
参院農水委 紙議員
日本共産党の紙智子議員は10日、参院農林水産委員会で、営農を継続するためのセーフティーネットである「収入保険」について、差し押さえをやめるよう求めました。
紙氏は、収入保険はどういう場合に補てんされるのかを質問。農林水産省の杉中淳経営局長は「栽培する品目を問わず、収量が減少し、価格下落から病気やけがまで、幅広いリスクを対象に経営全体の収入減少を補てんする制度だ」と答えました。
紙氏は「社保倒産といって、社会保険料を滞納したことで(支払われた)保険金が差し押さえられ倒産に至るケースがあり、農業においても保険金が差し押さえられ営農が困難になる事態が発生している」と指摘。「収入保険には差し押さえ規定がないのに、苗代や農業資材を購入に充てる保険金が差し押さえられれば農業が続けられなくなる。社会保険料を納付する意思があるのに十分な相談もない。このままでは社保倒産しかねない」とし、見解をただしました。
小泉進次郎農水相は「農業者の事業継続等の観点から、社会保険料の徴収に当たっては、農業者の個々の事情を踏まえた丁寧な対応を期待したい」と答えました。紙氏は「大事な答弁だ」として、収入保険は差し押さえ禁止財産にすることを財務省に働きかけるよう求めました。